[mathjax]
待ち行列
役所の窓口のようにサービスを受けるために人が待っている状態のことを待ち行列という。
人がやってくる到着率がポアソン分布、サービスを受けている時間(サービス時間)が指数分布に従い、窓口の数が1つの場合を
M/M/1 モデル
という。
待ち行列の用語
- 平均到着率( λ )
- 単位時間あたりの平均到着数(件数/時間)
- 時間あたり何人の人が来るか
- 平均処理率( μ )
- 単位時間あたりの平均処理件数(件数/時間)
- 時間あたり何人の人をさばけるか
- 利用率( ρ )
- 窓口が処理中である確率
- 平均サービス時間(平均処理時間)
- 1件あたりの処理時間(時間/件)
- 平均待ち時間
- 到着してから処理開始までの時間
- 平均応答時間
- 到着してから処理完了までの時間
待ち行列(M/M/1)の公式
利用率( ρ )
窓口が処理中である確率
$$\rho = \frac{\lambda}{\mu}$$
平均サービス時間(平均処理時間)(ts)
1件あたりの処理時間(時間/件)
$$t_s = \frac{1}{\mu}[時間/件]$$
処理中と待っている人数の平均(処理中も含めた溜まっているジョブ数の平均)(Ew)
$$E_w = \frac{\rho}{1 - \rho}$$
平均待ち時間(tq)
到着してから処理開始までの時間。
処理中と待っている人の数 x 平均サービス時間(1件あたりの処理時間)で待ち時間がわかる。
$$
t_q = E_wt_s = \frac{\rho}{1 - \rho} \cdot \frac{1}{\mu} = \frac{\rho}{(1 - \rho)\mu}
$$
平均応答時間(tw)
平均応答時間は到着してから処理完了までの時間なので、平均待ち時間に平均サービス時間を加算すれば良い。
$$
t_w = t_q + t_s = \frac{\rho}{(1 - \rho)\mu} + \frac{1}{\mu} = \left(\frac{\rho}{1 - \rho} + 1 \right) \cdot \frac{1}{\mu} = \frac{\rho}{(1 - \rho)\mu}
$$